墓じまいで複数の業者に見積を依頼したとき、「墓石撤去工事一式:40万円」のような表記だけの見積書を受け取ったことはありませんか。
実はこの「一式」表記の見積書は、後から追加料金が発生するリスクが高いのです。
作業範囲が不明確なため、基礎の撤去が含まれていなかったり、処分費が別途請求されたりと、最終的に当初の見積から10万円以上も増額するケースも少なくありません。
この記事では、墓石撤去の見積書で必ずチェックすべき3つの内訳と、追加料金を防ぐための具体的な確認ポイントを解説します。
もくじ
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なぜ「一式」見積だと損をするのか
「一式」と書かれた見積書は、どこまでの作業が含まれているのか明確ではありません。
一般的に、墓石撤去費用は「解体・撤去工事」「運搬・処分」「整地・原状回復」の3つの区分で構成されています。ところが一式表記では、これらのどの作業がどこまで含まれるのかが分からないのです。
たとえば、墓石本体の解体は含まれていても、地中に埋まっている基礎(コンクリート部分)の撤去は別料金、産業廃棄物としての処分費も追加、といったケースがよくあります。
業界関係者によると、基礎撤去の有無だけで費用は数万円から十数万円変わることもあり、重量によって変動する処分費も事前に把握できなければ、最終的な支払額が大きく跳ね上がる原因になります。
見積書で必ず確認すべき3つの内訳
墓石撤去の見積書では、次の3つの内訳が明記されているかを確認しましょう。
1. 解体・撤去工事費
墓石本体だけでなく、外柵(がいさく)・カロート(納骨室)・基礎まで含まれているかが最も重要なチェックポイントです。
基礎とは、墓石を支えるために地中に埋められたコンクリート部分のこと。これを撤去しないと、墓地を更地にして返還することができません。
一般的な相場では、1㎡あたり8〜20万円程度とされていますが、基礎の深さや構造によって大きく変動します。見積書に「基礎撤去含む」と明記されていない場合は、必ず業者に確認してください。
また、植栽や灯籠などの付属物がある場合、それらの撤去も含まれるかどうかも確認が必要です。
2. 運搬・処分費
撤去した墓石や基礎は、産業廃棄物として適切に処分しなければなりません。
処分費は重量によって変動するため、1トンあたり数千円から数万円の単価で計算されることが一般的です。大型の墓石や基礎がある場合、処分費だけで10万円を超えることもあります。
見積書に「処分費込み」と書かれていても、実際には一定重量までしか含まれておらず、超過分は追加請求というケースもあるため、重量の上限や単価が明記されているかを確認しましょう。
不適切な処理を行う業者を選んでしまうと、法令違反のリスクもあるため注意が必要です。
3. 整地・原状回復費
撤去後、墓地をどのような状態にして返還するかも重要なポイントです。
「更地にする」「砂利を敷く」など、具体的な仕上げの水準が見積書に記載されているかを確認してください。
整地費用の目安は5〜20万円/㎡程度とされていますが、墓地の管理者(霊園や寺院)が求める基準と異なる仕上げだと、やり直しや追加工事が必要になることがあります。
契約前に、墓地管理者に返還時の条件を確認したうえで、その基準を満たす内容が見積に含まれているかをチェックしましょう。
内訳が出ない時の確認方法
もし業者から「一式」表記の見積しか提示されない場合は、以下の質問をして作業範囲を明確にしましょう。
確認すべき質問例
- 基礎の撤去は含まれていますか?深さはどこまでですか?
- 処分費は何トンまで含まれますか?超過した場合の単価はいくらですか?
- 整地はどのレベルまで行いますか?砂利敷きは含まれますか?
- 車両が入れない場合の追加費用はありますか?
- 見積後に追加費用が発生する可能性があるケースを教えてください
これらの質問に対して明確に答えられない業者や、「現場を見てから」と濁す業者には注意が必要です。
追加料金を防ぐ最終チェックポイント
見積を比較する際は、総額だけでなく㎡単価と3つの内訳の作業範囲を揃えて比較することが大切です。
同じ40万円の見積でも、A社は基礎撤去と処分費込み、B社は墓石本体のみという場合、最終的な支払額はB社の方が高くなる可能性があります。
また、極端に安い見積を提示する業者は、作業品質や安全対策に問題がある場合もあるため、価格だけでなく作業内容の詳細を比較しましょう。
見積書に記載されていない費用(改葬許可申請の代行費、宗教関連費用など)が別途必要になることもあるため、総費用の全体像を把握したうえで契約することが重要です。
まとめ:内訳の明示が安心につながる
墓石撤去の見積書では、「一式」表記ではなく「解体・撤去工事」「運搬・処分」「整地・原状回復」の3つの内訳が明記されているかを必ず確認してください。
それぞれの内訳で、どこまでの作業が含まれているのか、追加費用が発生する条件は何かを事前に把握することで、予期せぬ費用増加を防ぐことができます。
不明な点があれば契約前に必ず質問し、書面で回答をもらうようにしましょう。明確な内訳と丁寧な説明をしてくれる業者を選ぶことが、墓じまいを安心して進めるための第一歩です。

